290-0025 千葉県市原市加茂1-7-9 唯心円成会発行
第309号 2010年9月号


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・野心と安全の狭間で

・・・・・・・・・・・・脳科学から、願望を達成するアラヤ識の《正体》が見つかった

バーナードショウの皮肉

・・・・・・・・・・・・・・・「ディプラデニア」(美好芳子)

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    無能唱元

人生において求められる二つの要素は、「欲望の達成」と「平和な生活」である。
前者は有事野心的であり、後者は無事安全的ということだ。この両者は、相反する二つの力をもって対立している。 
明らかに前者はプラスであり、後者はマイナスである。

人生における不運の発生は、圧倒的な強さで後者(マイナス)に支配されながら、
しかも、強く前者(プラス)の達成を求めるところにある。 
つまり、選択肢の取り上げ方が、プラス、マイナスの混乱で、大きな問題が生じているのだ。

「金は諸悪の根源である」という言葉がある。
その反対に「金は力である」という人も居る。
この二つの言葉は共に正しい。 ただそのどちらを選択するかによって、その人の運命は大きく変わってくる。

「金は悪である」を選択した人は、どのような形であれ、「金は悪である」という結果を体験するだろう。 
「金は力である」と信じた人には、ことの善し悪しは別として、金の力が与えられるだろう。
しかし、ここで考えてみたいのは、思考がプラス・マイナスの二つの領域で混乱すれば、大いなる力が得られなくなってしまうことだ。

教育について考えてみよう。
人は良い学校へ入り、良い成績をあげ、良い就職先へ身を寄せようとする。
「寄らば大樹の陰」という言葉でしめされるように、それまでの努力は、一言で言えば、「安全の先取り」なのである。
ずばり言うならば、安全を求めるというこの行為は、マイナス的思考なのだ。
これに対するのは野心的希望である。 それはプラス的思考なのだ。

無事安全を究極的願望とするのは、他者依存心の現れである。
本来、希望とは、プラス的なものだ。明るく、燃え立つような欲望が、それを意味しているではないか。
このプラス的希望である思考が、初めから、安全のみを重視するマイナス的願望になっていることが、その人の運命を混乱させるのだ。
この意味で、現在の教育および一般人の希望や考え方は、初めから大きく狂っているようにも思える。

外国には、次のようなことわざがある。

 「船は港にいれば安全だ。 しかし、船はそのために造られたのではない」



   
                                                
市橋宗岳


円成会の教義の中でも、身近に感じられて、実際の生活に役立っているのは「アラヤ識」を用いた願望達成だと思います。
このアラヤ識の働きを要約してみれば、「自分の願望をアラヤ識にインプットしておけば、
時が経つと、その願望が達成していく」ということになるでしょう。

一般人が、アラヤ識による願望達成の働きを聞くと、すぐに「信じられない」「そんなわけがない」といった猜疑心を抱きます。
私が、一般人として、無能唱元会主から初めてこの話を伺ったのは、30年も前のことです。
私の場合は、その前に仏教の因果律を少しかじっていたため、アラヤ識は、疑うことなく心の中に入りました。
このアラヤ識をうまく使いこなせたことによって、自ら抱く様々な願望をこれまで達成させることができてきたのだと思います。

これが21世紀に入るや、脳科学が急速に発展して注目を集めるようになりました。
その中で、アラヤ識が実際に人の脳の中で働く様子も、
MRI(磁気共鳴画像診断装置)を用いて可視化できるようになっていったのです。
それ以前は、ネズミやサルを解剖して脳に針を刺したり、電気を当てたりするぐらいでした。
そのため、生きた健康な人間の脳の働きは、ほとんど解明されてこなかったのです。

MRIによる脳の研究から、人の本性が明らかになりました。
それによれば、人は、従来信じられてきたような「理性の生き物」ではなく、
本当は、他の動物とほとんど変わらない「情動の生き物」ということが明らかにされました。
「情動」は通常の感情とは異なり、その原語は、英語のエモーションです。
これは、無意識の中で働く内臓や神経の動きや、そこから生じてくる感情や感覚などを含みます。
「情動」を理解するうえで大切な点は、こうした動きを人は「意識できない」こと、それと「言葉にして表せない」の二つです。

頭の中には、意識や認識を言葉にする理性脳と、情動つかさどる情動脳の二つがあります。
(右脳と左脳の話とは全く違います。)
情動脳の中でも中心的な機能を果たすのは、アーモンド形の「扁桃体」と記憶の座の「海馬」です。
これを果実の桃に例えると、情動脳は中心の種の部分にあたります。そこの左右一対で付いています。
「扁桃」は中国語のアーモンドを指しますが、そのままでは、喉の扁桃腺と混同されるため、
私なりに「アーモンドブレーン」と名付けました。これが30歳を超えた医者が大学で学んだ頃は、
扁桃体=「恐怖の脳」と教えられていました。

当時は、日常的に恐怖の中で生きるネズミなどの、小動物の脳を解剖して、刺激を与えて、
脳の働きを知るしかなかったため、恐怖反応だけをとらえていました。
実際にはアーモンドブレーンは「大好きなこと」と「大嫌いなこと」の双方の判定を下しています。
二つの脳について見ると、人が行う活動の95%は無意識の中で情動脳が担います。
対して「意識に上らせて、言葉で考える」理性脳が果たす部分は5%に限られ、それも後付け説明が主な役割です。

ここで改めて、本題のアラヤ識が願望達成することと脳の働きを眺めてみましょう。
結論から言えば、アラヤ識の働きと考えられてきた役割のほとんどは、アーモンドブレーンが果たしているようです。

 ・五感から強い感覚刺激を受けると、生存にかかわる「好き・嫌い」について、即座に判定する
 ・その判定に沿った感情を発生させる
 ・その判定に従った、反射的な行動を筋肉や内臓に、瞬時に直接、指令として出す
 ・強い感情を伴った記憶はアーモンドブレーンに残され、何十年たっても忘れることはない

つぎに、アラヤ識とアーモンドブレーンの双方に共通している部分を見てみましょう。
 ・強い感覚刺激を伴った感情記憶は、長期記憶としてそこに蓄えられる(アラヤ識の別名は種子識)
 ・すべての動きが無意識の中で行われ、言葉に表せない (言葉にしないと信じない理性脳)
 ・ 「過去‐現在‐未来」といた時間の観念がない    (時間観念は、理性脳がつかさどる)
 ・願望を実行することに対する「善悪」の判断はしない (善悪の判断は、理性脳が行う)
 ・願望については自分と他人が同じ方向に向かう (自分が得して他人が損する対立価値はない)
 ・夢が実現した状況を夢想すると胸がドキドキする (感じると、情動脳は既に実現したと判定)
 ・「仮に、・・したら」と頭で仮設定して考えることに反応しにくい(仮設定の推論は理性脳が得意)
 ・様々な「快感」が行動を起こす動機付けになる (理性脳が行動を止めるとストレスが生じる)
 ・否定的想念は、「決して忘れることができない、過去のつらい思い出や失敗を何度も想起させる」
 ・自分の願望に正直な生き方をナビゲートする 
  (0.1秒以下の、目に止らぬ相手の表情の動きなど、無意識の内に捉えてそれに反応できる)

いかがでしたでしょうか。2500年も前にアラヤ識の働きを理解した仏陀が存在していたのです。
それを、最新の脳科学はようやく追認する形で、アラヤ識の働きを果たすアーモンドブレーンの実体として、
世間の一般の人にも理解できる形で表すようになってきました。

 スティーブン・ジェームス

バーナードショウというイギリスの劇作家が好きです。
彼は「生涯でいちばん影響を受けた本はなんですか?」という記者からの質問に
「銀行の預金通帳」と答える皮肉屋です。
イギリスではお金持ち、人格者、教育者、などと同じかそれ以上に上手に皮肉を発する人間を尊敬する国民性があります。
故に彼も愛されました。
他にも「食物に対する愛、それ以上に誠実な愛は存在しない」など
唸ってしまうような皮肉な言葉を多く残しています。

ただ、思うのです。バーナードショウは上手な皮肉を言おうとして
これらの言葉を残したのだろうか、と。
彼は生真面目に真剣にとことん人生と人間を考え抜いた上で、
預金通帳や食べ物に対する愛という発想が湧いてきたのではないだろうか、と。
耳触りの良い皮肉を言おうとして出来た言葉ではない、と。

預金通帳に受ける影響の大きさと、食べ物に対する愛の誠実さ、
このふたつを否定できるひとはあまりいないように思います。
仮にこのふたつを真実だとすると、どうやらこの世の中の様々な結論にはわたしたちが皮肉と感じるような事実が含まれているように思えてきます。

わたしにはこれはチャンスに感じられます。
この世の根っこの部分に皮肉があるならば、それを予期することで行動をブラッシュアップすることもできるような気がするのです。

この事物の皮肉を想像して、自分の行動をより良くするという考え方は
まだ煮詰め足りないので、いつか続きを書きたいと思います。
なぜ皮と肉で皮肉なのかも気になります。

ここまで書いていて、怖いな、と感じたことは
この考え方が実は一銭の得にもならない考え方だった。という結論にもし至ったとしたら
それはとても皮肉が効いているな、という思いが浮かんだことです。

 美好芳子 ディプラデニア(マンデビラ) 花言葉(固い友情・情熱)


 ■イギリスのマンデビルさんの名前にちなむ■
                    


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