290-0025 千葉県市原市加茂1-7-9 唯心円成会発行

第320号 2011年8月号




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・老子を読もう

・・・・・・・・・・・・正しい老後の送り方 

・・・・・・・・・・・・・・・朝顔(美好芳子)

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無能唱元

人生において何かに行きづまった時、「老子」を読むことを勧めたい。

老子を読むことによって、あなたは、人間の分別心の卑小さを知ることだろう。
そして、現在の自分の悩みの卑小さに気づくこともできるだろう。
そしてなおまた、自分と大宇宙のあり方をそこに見出し、大きな喜びさえ覚えるかも知れない。
老子はいう、「人はすべからく樸たるべし」と。樸とは、原木のことである。

人間は、器になっては、必ず行きづまるという。
例えば、木からしゃもじを作る。しゃもじは、便利だが、耳かきの用はなさない。耳かきも同様である。しゃもじには使えない。
この点、原木は何の器にもなれる。だから、人間はすべからく原木であるよう心がけねばならない。
また、「水のように柔軟であれ」ともいう。「水は善く万物を利して争わず」そこには、人間智の工夫はない。
ただ無為にして、天地間の道を流れて行くのみである。
「無為であれ」とも説く。「学を絶てば憂いなし」ともいう。
正に、世の中の常識にすべて逆らうものである。
老子は、人為を認めず、自然に即することを、尊ぶ。
そして、自然に即する知恵こそ、我身を救い、安心、幸福の地に導くものだというのである。
何かと心ふさぐ日が、あったら、あなたに老子の一読を、お勧めしたい。



市橋宗岳

人は誰でも、将来に希望を抱かないと、イキイキと生活していきません。そうした中、人口の4分の1を占める高齢者の生活のあるべき姿について、少し考えてみたいと思います。

80歳まで健康に生きたと仮定すると、1日11時間の自由時間として、60歳の還暦から数えれば合計8万時間の自由時間を享受することになります。まさに、「時間リッチ」な人達です。それだけではありません、この世代の人達が811兆円のお金を蓄財していると見られます。つまり、お金も時間も潤沢に兼ね備える、世の中で唯一の恵まれた世代といえます。

これに対して、40歳代のサラリーマン男性を考えると、この人達は、ほとんどの時間は仕事のために奪われ、住宅ローンの返済と教育費負担で目一杯の状態です。それでいながら、将来的に社内の地位が上がって収入が増える見込みもつきません。
そのことで、心身ともに疲れ果てています。

高齢者を「恵まれた世代」と述べましたが、当事者たちは、余りハッピーとは思っていないようです。
その第一の原因として、「将来に希望が持てない」ことがあげられます。心の奥底には、「後、何年したらお迎えがくるだろうか」といった、漠然とした恐怖や不安が、意識せずとも常に横たわります。

「もう歳だから、今更何かを始めてもしょうがない」といった考えから、だらだらと過ごします。
それに、高齢者が集まれば、必ず(常に不安を抱いている)病気のことが共通話題になります。
高齢者を人事のように書いている私自身も、先月には高齢者の仲間入りをしてしまいました。

それでも私自身は、従来からの高齢者の生活の送り方はしたくないと思っています。
そこで、自分のために考えた、将来に夢を託した老後の生活について述べてみたいと思います。

そこでは、皆さまがこれまで円成会で学ばれてきた、アラヤ識が生かされることになります。
明るい未来を作るためには、明るい願い事をアラヤ識にインプットし続けで行かなければなりません。
それとともに大切なことは、「インプットする現在の心境が幸せであること、さもないと、幸せを求める願望は叶えられない」というアラヤ識の作動ルールを忘れてはなりません。

そのためにも、現在の心境として、「心から幸せと感じている」ことが必要です。それに加えて、「未来に明るい希望を感じる、熱い心を持っていること」という十分条件もクリアしなければなりません。

それでは、「今が幸せじゃないからこそ、将来は幸せになりたい」といった人の場合はどうすればいいでしょうか。その答えは、「今の心のままでは、願いは叶いません」。将来の幸せを願うならば、「現在の状況にかかわらず、自分が幸せであるかのごとく、熱く喜ぶ感情を込めながら」、将来の幸せについて願うことです。

人生の四苦八苦の中でも「生・老・病・死」の四つは、人であれば誰も決して逃れることはできません。誰にでも死はいつの日か必ず訪れますし、それ以前に、病気にもなるでしょう。それでも、そうした時期が訪れる前までの期間についてみれば、それは自分の人生のフィナーレを飾る黄金の時間です。しかも、終演時間が限られているからこそ、その期間の「有難み価値も大きく増える」のです。
それでは、どのようにすれば後顧の憂いを残さない黄金時間が過ごせるのでしょうか。その答えは、皆様の老化に伴った脳の変化から見つけることができます。

昔から、歳を取った老人は「子供返り」すると言われてきました。この状態は、痴呆を意味するものではありません。それは、大人になるに従って成長した理性脳(ものの善し悪しを社会常識に照らして判断する、我慢する、など)の働きが、60歳以降は低下していきます。ちなみに、5歳までの幼児の理性脳は未発達で、すべて情動脳(好き嫌いで決める)が支配するため、幼児の感情表現は、「スキ」「イヤ」「ツマンナイ」の三つしかありません。

高齢者でも、理性脳の働きが急速に衰えた場合は、情動脳が主体的な役割を演じるようになります。この状態が、「スキ」であれば大いにはしゃぎ、子供のように体全体で楽しみます。「イヤ」の場合は「キレる老人」になります。「ツマンナイ」だと、鬱々して、何にも関心を示さなくなり、孤独で消極的な人間になります。同時に、痴呆も進んでいくことでしょう。

こうしたことが分かった上で、それではどのようにすれば薔薇色の黄金時間を過ごせるでしょうか。そのためのキーワードは、「幸福感は、一緒にいてくれる人を通じてもたらされるもの」です。自分が心底から楽しめることを大切にして、一緒に楽しんでくれる人を大切にしていくことです。

つまり、老後については、「同じアホなら、楽しまなきゃソンソン」といった感じで、これまでさんざん我慢させられてきた理性脳は黙らせて、情動脳を中心にして大いに楽しまれてはいかがでしょうか。

 美好芳子 朝顔
花言葉(愛情、平静、結束、はかない恋)

万葉の頃、桔梗を朝顔と呼んでいました。
当時、朝顔とは特定の花をさすものではなく、朝に咲く美しい花を言う意味で用いられていました。
 



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