290-0025 千葉県市原市加茂1-7-9 唯心円成会発行

第322号 2011年10月号




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・笑い

・・・・・・・・・・・・9割の人が不安と悩みを抱える時代の処方箋 

・・・・・・・・・・・・・・・トルコギキョウ(美好芳子)

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無能唱元

「笑い」についての分析や学説は、大勢の学者が行なっており、 いろいろな説があります。
そして、それらの諸説は、なるほどと人をうなずかせる部分もおおいですが、どうも、ここ一番という決め手に欠けるようなところがあって、本当のところ、人間はなぜ笑うのか、まだ完全には、わかっていないようなのです。

ただ一つわかっていることがあります。それは、しばしば、笑いには「優越の気分」が働いている、ということです。
たとえば落語で、与太郎という愚か者が、愚かなことをすると、寄席の客は笑います。そこには、自分より愚か者がいたという安心感と、与太郎よりは自分のほうがましだという優越の快感を味わうことができるのです。つまりそこでは、人間の基本的衝動である自己重要感の充足がなされるのです。このことからわかることは、笑いの主は、まず愚かであるか、あるいは人々に愚かに見えるような行動を取る必要が、あるということです。
ここで、韜晦(とうかい)という言葉について触れてみます。

これは、当用漢字にはありませんし、日常会話の中で使われることは非常にまれですが、しかし、死語になっているわけでもありません。文語体の言葉として、時折、使われることがあります。辞書をひいて調べてみたら、「韜」はつつむ、「晦」は、くらますの意。自分の才能-地位などを包み隠すこととありました。ようするに、自己についての情報や、自己主張などについて秘密にしておくということです。これはある程度「能ある鷹は爪を隠す」と共通する意味を持っています。

しかし一言にして言えば、これは「とぼける」ということだと思います。
ご存じのように、とぼけるには、あまり良い意味はありません。しかし、私は、それが犯罪的なもの、不道徳なものの要素を含まない限りにおいて、自分の身を守るテクニックの一つとして用いられても構わないのではないか、と思うのです。

刀には鞘(さや)が、必要です。真剣の抜き身をそのまま持って歩いたら、剣呑で仕様がありません。しかし、これはうまく言えないのですが、このとぼけるという行為には、一点どこか可愛気(かわいげ)があってほしいように、私は思うのです。どこか憎めないところがある、もう一歩進んで言うならば、シャイなところがある。内気なところ、恥ずかしげなところを感じさせる、いわば照れるといったようなところがあってほしいとも思うのです。
「こいつ、とぼけやがって」と思いつつも、笑ってしまうようなものでありたいのです。

人生の時間は、容赦なく、一刻も休むことなく流れ去って行きます。でも、そのほんのひとときでも、お互いに、笑い合えたら「人生もって、生きるに足る」ではありませんか。


市橋宗岳

3月の東日本大震災が起こったこともあって、日本の9割の人々が、将来に不安を抱える、といった調査結果があります。これとは別に、「人の悩みの原因」を調べた調査結果を見ると、なんとその9割は人間関係によるものです。そこで今回は、現在の悩みの根源である「不安」と「人間関係」の二つを同時に解決できる方法について述べてみたいと思います。

まず、将来不安についてですが、脳科学の観点からすると、これは日本の将来に向けて重大な影響をはらんでいます。その訳は、人の脳の中で95%の情報処理を行なっている「情動脳」には、「ネガティブ感情が存在している間は、ポジティブ感情を浮かべることができない」、という特徴があります。そのことから、将来不安というネガティブ感情が情動脳に居座る限り、将来への夢や希望といったポジティブ感情を思い浮かべることはできないのです。そうした状態が続けば、日本全体が暗く沈んだ空気で覆われてしまいます。将来不安のまま過ごしていたのでは、「結婚して子供を育てる」、「恋愛感情を生む」、といった楽観的な将来像を描くことはできません。


もう一つの、「人間関係に絡む悩み事」は、仏教でいう二つの苦しみに根差しています。一つは、「好きな人と一緒にいられない苦しみ」、そしてもう一つは、「嫌いな人と一緒にいなければならない苦しみ」です。どちらの場合でも、そのおかれた状況に対処するには、「耐えて忍ぶ」か「我慢する」か、他に方法はありません。しかし、忍従、我慢を感じると、心の中には不幸感が生じてきます。
そこで、「将来不安」と「人間関係の悩み」の二つが解決できる方法を考えてみましょう。

将来不安というネガティブ感情が情動脳を埋め尽くしている場合は、これ以上に感情インパクトが強いポジティブ感情によって打ち消す以外、他に方法はありません。これを叶えるには、「根拠を求めない楽観主義者」という生き方が一番です。
将来不安を起こしている原因は、「将来に対する確固たる根拠が見当たらない」ことです。しかし、少し考えてみれば、原発事故のように将来の出来事のほとんどすべては「想定外」です。そのため、将来に対して確固たる根拠などあるわけがないのです。それにもかかわらず、理性脳は常に根拠を要求してきます。そこで根拠が見当たらない場合は、いつも不安感を招くことになっているのです。
そこから脱却するには、まず「将来に根拠などあるわけがない」という真実を悟ることです。
現に、一代でビジネスを大成功させた人に特有な性格の特徴として、「根拠を求めない楽観主義」という生き方があります。これを、私は「ラテン系」の生き方と呼んでいます。そこにあるのは、将来に対する発展的思考と、自分が備えもつ直感力、そして実行力の「やる気」です。日本の人口の中で、ラテン系の生き方をしている人の割合は、無能会主も含めて、せいぜい1割ぐらいでしょう。
もう一つの「人間関係の悩み」の根本原因は、常に、「人から嫌われる」ことが関わります。そのため、極端なことを言えば、「人から好かれる」ようになれば、ほとんどの悩みは解決してしまいます。

それではどうすれば、「人から好かれる」のでしょうか? 従来からの世間の常識は、「嫌われないように礼儀正しくしなさい」「目立ちすぎてはいけない」、などといった消極的なアプローチがほとんどでした。これに対して、この問題解決のためにお勧めしたい新しいアプローチは、より積極的な行動を三つ仕掛けていきます。

一つは、「目立って、一目おかせる」です。そのために、第一にしなければならないことは、「相手の興味を引く」ことです。例えば、「自信たっぷりの態度で、相手と対応すれば、注目を集めることができます」。ここでのキーワードは「意外性」です。他の人が、謙虚に振る舞う中で、それと違った動きをすれば、相手の目を引きます。

二つ目は、「相手に笑ってもらう」ことです。その手始めとして、相手へのアプローチ段階では、自分から素敵な笑顔を送りましょう。これにつられて、相手も瞬間的であっても笑顔になって反応します。これを脳科学では情動脳の「ミラー効果」、つまり鏡の反射効果といいます。それに続けて、相手が笑ってくれるような話題を投げかけます。その話題には、意外性を織り込ませます。人は誰でも、予期しないことに驚いた瞬間、思わず笑ってしまうのです。この「笑う」ことにより、本人は気づきませんが、本人の情動脳の中では好意が醸成されます。そして、もう一つ嘘が付けないのが「瞳の動き」です。自分から相手の目に向けて、好意をこめたアイ・コンタクトを3回以上送ってください。相手が思わず反応して、あなたの目を3回見てくれれば、男女であれば恋心が生まれるとい言われています。同性同士であっても、好意が生まれます。

三つ目は、「徳して、得取れ」の生き方です。世間ではよく「損して得取れ」といいますが、なかなか実行できません。これに代わる「徳」は、「利他」を意味します。無能会主が日頃から言われるように、「魅は与によって生じる」のです。簡単に言えば、相手に「最初に恩を売る」のです。人から恩を受けると、誰でも反射的に「恩に報いたくなる衝動」にかられます。

そうした形で、相手から返される部分が「自利」になります。こうした動きは、すべて感情をつかさどる情動脳の中で、無意識のうちに行われます。このことを繰り返していけば、自ずと好循環が生まれてきて、相手は必ずあなたに特別な好意を持つようになるでしょう。
皆様も、是非、今は1割人口しかいない、「ラテン系の生き方」を始めてみられては如何でしょうか。。
 美好芳子 トルコギキョウ
花言葉(清清しい美しさ、よき語らい)



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